ナノ製品の開発

医療分野においても、ナノテクノロジーは十分に応用される可能性をもっている。「超小型の探索船が、薬・遺伝子・超小型センサー・超小型手術機等を載せ、目的とする細胞まで血中を伝って到達する。つまり、薬を目的とする細胞まで届ける、体内で何が起こっているかをモニタする、また直接手術を行う等の応用が可能となる」。まさにSFさながらの世界である。

 期待される技術の一つはドラッグデリバリーシステム(DDS:Drug Delivery System)。これは小型探索船が薬を目的とする患部もしくは細胞まで運搬し投与するシステム。片岡氏によると「これにより、例えば抗がん剤自体の薬を体全体に投与するのではなく、がん細胞が集中している患部まで運搬することで、薬の副作用を非常に高いレベルで抑えることができる」と魅力的な近未来像を語る。この技術が確立されれば、人類は薬の副作用といった問題から開放されるのかもしれない。